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高耐久合金やに入りはんだ
(In系・Auめっき対応)
- SB6NX-72M
固溶強化により過酷な状況でもはんだが破断せず、高い熱疲労特性が得られます。 基板や部品電極表面の酸化膜を素早く除去し、高い濡れ拡がりが得られます。
特徴
- 冷熱サイクルでのはんだクラック進展を抑制
- ENIG処理基板に対する良好な耐久性
- はんだ付け後はフラックス残渣の洗浄が可能
製品性能表
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製品名
SB6NX-72M
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合金組成
Sn 3.5Ag 0.5Bi 6.0In 0.8Cu
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融点(℃)
202-204
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フラックス含有量(%)
3.2
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ハライド含有量(%)
< 0.01
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フラックスタイプ
ROL0 (IPC J-STD-004)
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線径(mm φ)
0.3, 0.5, 0.6, 0.8, 1.0 ,1.2
求められる耐久性
車載製品や産業機器等の温度差の激しい環境下に置かれる基板は、SAC305組成のはんだでは耐久性が不足するケースがあります。
冷熱サイクルにより部品と基板の膨張・収縮が起こるため、はんだにストレスがかかり、クラックの原因となります。
そこで、冷熱サイクル環境に耐えうる合金が求められています。
InとBiによる合金強化(固溶強化)
はんだ主成分のSnは、経時的に「転位」と呼ばれる原子の移動現象が起こり、これが進行すると合金の変形、クラックが発生します。
Snと原子サイズが異なるInとBiを、Sn原子と置換(固溶)させることで結晶格子内に結晶の歪みが発生します。
これが転位の抵抗となるため、合金の変形が抑制されます。
また、融点はSAC305より低いため、リフロー時の部材への熱ストレスを抑えられます。
冷熱サイクルでのクラックを防止
固溶強化により、-40℃~+150℃という過酷な状況でもはんだが破断せず、高い熱疲労特性が得られます。
人命にかかわる車載機器や、長期稼働を求められる産業機器において、製品の寿命向上に寄与します。
ENIG処理基板にも対応
ENIG表層(Auめっき基板)ではSn-Ni系のIMC層が成長し、P濃化層の発生を伴って接合界面が脆化します。
SB6NX合金はNiと親和性の高いCuを添加し、Niの拡散を防止するバリア層を形成することで、OSP基板と同等の接合耐久性を獲得しました。
優れたキレとはんだ付け性
フラックスの濡れ広がりとキレが良いため、速いスライドはんだ付けにおいてもはんだ充填不足(赤目)やブリッジの発生を防ぎます。
また、フラックス残渣の割れも抑制します。